どこぞの馬の骨かわからんやつがノスタルジックな思い出を綴る日②
寂しいです。
正直おとといブログを始めたぽっと出ブロガーの思い出を誰が聞きたいねん、とその需要と供給の成り立ってなさは数学が嫌で経済学部に入らなかったワシでも痛いほどわかります。それでも誰かに反応してもらいたい自分がいます。つくづく人は承認欲であったり、顕示欲に支配されていることをブログ3日目にして学んだ次第であります。
前置きはここまでとして、ワシのノスタルジックな思い出の続きを綴ろうと思います。
○前回までのあらすじ
ワシは大学4年生。小学校から高校まで野球に打ち込んで来た。投手一筋で高校ではエースとしての活躍を夢見たが、ベンチ入りすら叶わず最終学年を迎えた。背水の陣となったワシは一発逆転を期しアンダースローへの転向を決意するのであった。
※
どんな世界にもビギナーズラックというものは存在するのだろう。
「いける、いけるぞっ」
思わぬ手応えがあった。アンダースロー特有の伸びる直球に加え、何故か最初から投げられたシンカー。我ながら投手としての素質を感じずにはいられなかった。
迎えた新チーム初登板。なんと4回をパーフェクトに抑えた。続く登板。2回を0に抑えた。みたこともない監督の笑顔。仲間の祝福。ベンチ入りはどうやら近い。いや、エースも近いか?いや県選抜もあるぞ、うまくいけばセンバツ出場‥? (バカ)
迎えた3試合目。初めてヒットを許してしまった。このヒットが悲劇の入り口だった。初めてのセットポジションでクイックモーションができない‥。当然のこどく盗塁を許し、ランナーを気にするあまり制球がままならない。ついにはバッターの背中を通るようなボールが続き、四死球を連発した。見慣れた監督の呆れ顔。仲間の白けた態度。ワシは万年ベンチ外の応援要員だ。1度も表舞台には立てねぇんだ‥。
落胆にくれるワシは試合後監督に呼び出された。また延々と嫌味っぽい説教か‥と足取り重く向かった監督室。監督の表情は殊の外明るく見える。
「〇〇お疲れさん。」
うん?なんか優しいなぁ‥、?
「今日の投球を見て分かる通り、お前のベンチ入りは厳しい。でもこれまでよく頑張った。」
なぜワシは褒められているんだ‥、?これまで‥?なんか怖いぞ‥?そして間髪入れず、監督の口から一生忘れない衝撃の言葉が飛び出した。
「お前は今日からマネージャーに転向だ。裏方に回ってチームを支えろ。いいか。」
パワプロならゲームオーバーの瞬間である。それほど監督の評価は低いものだった。監督のストレス発散として怒られ役の核弾頭だったワシは受け入れるしかない。
そのはずだったが、その日のワシは何故か違っていた。
「マネージャーはしません。投手を続けます。」と、はっきり断ったのだった。
「そうか、出番は2度とないかもしれんぞ。」
監督は最後に冷たく言い放った。
当然秋の大会ではベンチ外となった。そしてここからワシの長くて辛い「干され」シーズンが本格開幕するのであった。
続く。